スピルリナのミネラル成分量を、栄養豊富で代表的な食材のほうれん草・うなぎと比較してみました。
スピルリナ | ほうれん草 | うなぎ(焼) | |
---|---|---|---|
カルシウム |
194mg |
49mg |
140mg |
鉄分 |
49.4mg |
2.0mg |
1.0mg |
リン |
963mg |
47mg |
280mg |
亜鉛 |
1.83mg |
0.7mg |
1.9mg |
ナトリウム |
670mg |
16mg |
100mg |
カリウム |
1740mg |
690mg |
300mg |
マグネシウム |
292mg |
69g |
18g |
表で同じ量の野菜の鉄分やカルシウムを比較すると、スピルリナがいかにミネラル豊富な食品であるかがわかります。
また、スピルリナの優れている点は、野菜だけでは摂りにくい亜鉛やマグネシウムも豊富に含まれているところです。
野菜以外では、同じ100gで亜鉛を多く含むと言われる食品の生牡蠣(養殖)で14,5mgなど。マグネシウムはシラス干しで130mgなどがあります。
こういった食品を毎日バランス良く食べられればいいのですが、仕事で忙しいときや外食が多い人からすると意外と難しいものです。スピルリナを日常的にとれば、ミネラルをバランスよく欠かさず摂取できそうですね。
「ミネラル」とは無機質の総称で、栄養素としては亜鉛・鉄分・カルシウム・マグネシウムなどがこれに相当します。それぞれの成分の特徴と働きを把握しておきましょう。
亜鉛は人間の体にとって必要な「必須ミネラル」の一種。細胞の分裂に関わっており、発育を促したり傷の回復を早める働きをします。
しかし体内で合成することができないため、食事など外部から積極的に摂り続けなければいけません。
亜鉛が不足すると免疫が低下し、風邪を引きやすくるなど病気に弱くなります。
亜鉛の1日の耐容上限量(過剰摂取による健康障害を未然に防ぐ量)を調べてみました。18歳から29歳の男性は40mg、女性は35mg。30歳から69歳の男性は45mg、女性は35mgとなっています。普通に食事をしている限り(例えば1日でカキ200gを食べたりしない限り)、亜鉛を摂りすぎることはまずないでしょう。
ただし、偏った食生活やサプリメント等で大量に摂取しすぎた場合は、銅欠乏による貧血、吐き気などの不調があらわれる可能性があるので十分に注意してくださいね。
体の中に存在する鉄分は、全体の約65~70%が血液中の赤血球のために使われています。
赤血球は血液循環により体中を巡っており、肺から取り込んだ酸素を体のすみずみまで運ぶ役割を担っています。
そのため体内の鉄分が不足してしまうとヘモグロビンの量も減り、体中に運ばれていく酸素の量も少なくなって貧血の症状が現れます。
鉄分の1日の耐容上限量(過剰摂取による健康障害を未然に防ぐ量)を調べたところ、18歳から29歳の男性は50mg、女性は40mg。30歳から69歳の男性は55mg、女性は40mgとなっていました。
鉄分が多いことで有名なレバーでも100gあたり4mgしか含まれていないため、鉄分が不足することはあっても普通の食事で摂りすぎてしまうことはまずないでしょう。
ただし、偏った食生活やサプリメント等で大量に摂取しすぎた場合は、鉄沈着症を引き起こしてしまう可能性があります。
体内のカルシウムの99%、つまりほそのほとんどは骨と歯に存在しています。カルシウムが不足すると骨や歯がもろくなり、骨粗しょう症が発生しやすくなります。
カルシウムの1日の耐容上限量(過剰摂取による健康障害を未然に防ぐ量)を調べたところ、18歳以上の男女ともに一律2,500mgとなっていました。
小魚や干しえびといった魚介類や海藻、豆類、乳製品に多く含まれるカルシウムですが、最もカルシウム含有量の多い食材は干しえびです。100gあたり7,100mgものカルシウムが含まれています。
1日で大量の干しえびを食べたりしない限り、カルシウムを摂りすぎてしまうことはありませんが、偏った食生活やサプリメント等で過剰摂取となる可能性はゼロではありません。
カルシウムの摂りすぎは高カルシウム血症や高カルシウム尿症などを引き起こすほか、重要なミネラル成分の吸収を妨げてしまう原因となるので、くれぐれも気を付けましょう。
マグネシウムは約300種類以上の酵素の働きを助けている成分。その役割はさまざまで、たんぱく質の合成や神経伝達、心機能や血圧にも関わっています、
そのためマグネシウムが不足すると体にはさまざまな悪影響が現れます。
マグネシウムが不足すると不整脈が起きやすくなるほか、長期間不足している状態が続くと虚血性疾患や動脈硬化症が起こる恐れが。そのほか、吐き気や筋肉のけいれんが生じることもあります。藻類や魚介類などに多く含まれているため、普段あまり食べない方は意識して食生活に取り入れてみてください。
マグネシウムの1日の耐容上限量(過剰摂取による健康障害を未然に防ぐ量)はとくに設定されていません。過剰摂取によるリスクもとくに報告されていないようです。
ただし、腎機能が低下している人がマグネシウムを摂りすぎると「高マグネシウム血症」になる可能性が高まるため注意が必要。また、食事以外(薬やサプリメントなど)でマグネシウムを過剰摂取するとお腹をくだしやすくなります。
タンパク質やビタミンなど美容に関わる栄養素はさまざまありますが、ミネラルも同様、美容の手助けをしてくれる栄養素の1つ。食事やサプリメントで取り込んだ栄養素を効率よく代謝させる効果があるため、さまざまな栄養素と一緒に摂取するのがおすすめです。
亜鉛が美容に効果的なのを知っていますか?一見美容には関係なさそうな栄養素ですが、亜鉛にはタンパク質の代謝を促し、エネルギーに変えてくれる効果がありますので、美容に欠かせない成分です。ただ、亜鉛は「必須ミネラル」とよばれる体内では作り出されない栄養素のため、食事やサプリメントで補う必要があります。
亜鉛が不足していると、味覚が鈍くなるばかりか髪や爪が傷みやすく、肌の調子もイマイチになります。偏った食事やお酒をたくさん飲む人は亜鉛不足になりがちなので、サプリメントなどで補うようにしてくださいね。
鉄は血液中のヘモグロビンの材料となるミネラルです。ヘモグロビンは全身に酸素を送る役割を担っています。鉄分が不足すると、酸素を運ぶヘモグロビンが減少し、全身が酸欠状態になってしまいます。酸欠状態の体を想像してみてください。顔色が悪く、いかにも不健康そうな状態ではないでしょうか。また、体が酸欠状態になると疲れやだるさを感じやすくなってしまいます。
さらに鉄分は、ビタミンCと一緒にコラーゲンの合成に関わる栄養素で、不足すると肌のハリとツヤが失われてしまいます。顔色が悪いと元気がなく、なんとなく老けた印象に…。とくに女性は鉄分不足の人が多い傾向にあるので、積極的に補う必要があります。
カルシウムというと骨を丈夫にするというイメージがありますが、実は骨だけでなく肌細胞にも深く関わっています。美肌とはあまり関係ないように思われるかもしれませんが、カルシウムは新しい肌細胞が作られるときに必要な材料の1つで、新しい肌細胞の新陳代謝を促し、細胞の中にある保湿成分を活発にしてくれます。
カルシウムが不足していると細胞の中にある水分が外へ逃げやすくなり、乾燥肌を引き起こしてしまいます。乾燥はシワなどの肌トラブルの原因となる、美容の大敵とも言える問題ですよね。
さらに、カルシウムは睡眠にも深い関係があり、質の良い睡眠をとるためにはカルシウムが効果的だと言われています。睡眠の質が肌にも影響するのは、すでにご存じの方も多いでしょう。このように、意外なようですがカルシウムは美容に大切なミネラルの1つなのです。
マグネシウムは最近美容界でも注目されているミネラルの1つです。糖や脂質の代謝を促す作用があり、ダイエットやエイジングケアに効果的とされています。
さらにマグネシウムは、脂肪に反応して吸収を穏やかにする性質があるので、油ものと一緒に摂ることでダイエット効果も期待できます。さらに「痩せホルモン」と呼ばれるアディポネクチンの分泌を高める効果もあるので、リバウンドのしにくい体作りの手助けをしてくれますよ。ダイエット中の方はぜひマグネシウムの摂取を意識してみてくださいね。