メチオニンは、タンパク質に含まれるアミノ酸のひとつ。体内でのエネルギー産生や体づくりに必要な物質を作るのに用いられる成分です。ここでは、メチオニンを含む食品とスピルリナを比較しながらメチオニンについて解説していきます。
スピルリナサプリの1日の摂取目安量は4.8g、野菜の1日の摂取目安量については50gで換算しています。
メチオニンは体内で作ることのできない成分です。そのため、食事などを通して外から摂取することが必要になります。果物や肉、野菜、ナッツ類に多く含まれるメチオニン。スピルリナとその他食品のメチオニンの量を比較してみます。
(100gあたり)単位:mg(表)
野菜の中で最も多くメチオニンを含む食材である、と言われているわらび。そのわらびと比較しても、スピルリナがもつメチオニンの含有量は圧倒的です。その他、枝豆やスイートコーンも野菜の中では比較的多くメチオニンを含みますが、スピルリナの4分の1と総含有量は低めです。
単位:mg(表)
スピルリナの摂取目安量をサプリメントに変換してみると、わらびや枝豆を摂取したときのほうがメチオニンを多く含むという結果になりました。サプリメントは1日に摂取できる目安量が決まっているので、野菜と比べるとどうしても摂れる量は少なくなるもの。ただ、枝豆やわらびを毎日摂取し続けるというのは栄養バランスが偏ってしまいます。そのため、メチオニンを補給するにはサプリメントのほうがメリットが大きいといえるでしょう。
メチオニンはアレルギー反応を引き起こすヒスタミンの働きを低下させる効果を持ち、アレルギーの症状を緩和する役割を担っています。[注1]
そのため、アレルギーに対して免疫が過剰に反応して体を傷つけるのを防止。体内の生体反応にかかわるアミノ酸の生合成に関わっていることから、健康維持や精神疾患を改善する効果が期待できます。
ただし、メチオニンはアルコールの過剰摂取によって消費されてしまうため、お酒の飲みすぎには注意が必要です。 [注3]
(100gあたり)単位:mg(表)
するめに含まれるメチオニンの量は、スピルリナに比べて約2倍。同じ量でもかなりの差があります。かつお節にもほぼ1.3倍のメチオニンが含まれており、タンパク質を多く含む食材に入っていることがわかります。
単位:mg(表)
1日の摂取量に換算してみると、スピルリナは牛乳とほぼ同じくらいの含有量です。しかし、スピルリナの1日目安量はかなり少ないため、摂取のしやすさは上。するめや鶏胸肉は50gに500~800mgのメチオニンが含まれていますが、毎日摂取することは難しいでしょう。先にも述べたとおり、継続して摂取するためにはサプリメントで摂取するのが有効だと言えます。
1日に必要なメチオニンの平均量は、体重1kgあたり10mgとされています。たとえば50kgの人だと500mgを摂取する必要があるということです。食品で考えると鶏胸肉をおおよそ1日に100g食べるくらいが目安となります。
メチオニンは過剰に摂取したとしても、代謝されるため体内に蓄積されることはありません。しかし、極端な過剰摂取を続けることで肝機能の悪化や動脈硬化のリスクを高める危険性があるとも言われており、注意が必要です。
また妊娠中や授乳中の安全性についても確認されていないため、妊娠中もしくは授乳中の場合はサプリメントでの摂取は控えたほうがよいでしょう。
メチオニンにはアレルギーの症状の緩和やコレステロール値の低下など、さまざまな働きがあります。食品で摂取することが難しい場合はサプリメントを活用し、不足分を補いましょう。
[注1]わかさの秘密「メチオニン」