スピルリナに期待されるアトピーへのはたらきについてご紹介!当サイト「Spira Style」ではスピルリナを取り入れた生活提案のために、より信ぴょう性のある情報をお届けするべく薬剤師の井手口直子さんに監修いただきました。
井手口直子さん
薬剤師
井手口直子さん
帝京平成大学薬学部教授の薬学博士。薬剤師、カウンセラーのほか、日本スーパーフード協会理事、メディカルスーパーフードマイスター講師として活躍。
ラジオNIKKEI「井手口直子のメディカルCafé」にてパーソナリティを務める。
強い痒みを伴うアトピー性皮膚炎ですが、その原因についてはまだ十分に解明されていない部分もあります。
アトピー素因は2つあるといわれています。[注1]
アトピー素因といった体質の問題に加え、外部の環境もアトピー性皮膚炎に関係があります。
これらが合わさってアトピー症状がおきると考えられています。原因や症状には個人差があるため、それぞれの状態に合わせた対処が重要です。[注2]
アトピーの治療には、薬での治療、スキンケア、悪化要因の除去が基本。悪化要因の1つとして、様々なアレルゲンがあります。
該当する物質を除去するという方法の他に、アレルゲンが体内に入った際のアレルギー反応を抑える方法もあります。
γ-リノレン酸は脂肪酸の一種です。イギリスなど海外では、γ-リノレン酸がアトピー症状の緩和効果があるとされ、アトピー治療薬として認可されています。[注3]
γ-リノレン酸は食品中にも含まれており、γ-リノレン酸を多く含む食品を上手に利用するのもアトピー対策の方法の1つ。
アトピーに対するγ-リノレン酸の有効性は、これまでたくさんの研究結果がでています。γ-リノレン酸を含む月見草油などを用いた研究では、アトピー症状の改善が実証されています。[注3]
抗体とは、体内に侵入したアレルゲンをやっつけようと働く免疫物質です。IgE、IgG、IgA、IgM、IgDと5種類あります。
アトピー性皮膚炎に大きく関係するのはIgE抗体です。アトピー性皮膚炎は、IgE抗体をつくりやすいタイプ・つくりにくいタイプと正反対な2タイプがあると考えられています。うち、つくりやすいタイプが70~80%。IgE抗体の調節が、アトピー症状緩和のカギとなることが期待されます。[注1]
スピルリナの50種以上の栄養素の中に、γ-リノレン酸も含まれています。スピルリナ100g中、γ-リノレン酸は1.42g。
アトピー症状は、治っても繰り返す場合が多いといわれます。毎日の食生活で継続して取り入れれば、体内のγ-リノレン酸量が維持され、体の中からのアトピー対策につながるものと思われます。
スピルリナは、IgE抗体の働きを抑制し、IgA抗体を活性化させることが研究で明らかになりました。
つまり、アレルギー症状の原因物質の分泌をおさえ、同時に、アレルゲンが体内に侵入するのをブロックするということです。
また、粘膜などの炎症を抑制する作用も明らかにされており、なんとも頼もしいスピルリナです。[注4]
まとめ
井手口さんからアドバイス
γ-リノレン酸はアトピーで悩む人にとって大変有益な成分であることが様々な研究から実証されています。
γ-リノレン酸を含むスピルリナを毎日の食事にプラスすることでアトピー症状の軽減・改善の効果が期待できそうです。