スピルリナに期待されるがん予防効果について紹介しています。当サイト「Spira Style」ではスピルリナを取り入れた生活提案のため、より信ぴょう性のある情報をお届けするべく薬剤師の井手口直子さんに監修していただいています。
井手口直子さん
薬剤師
井手口直子さん
帝京平成大学薬学部教授の薬学博士。薬剤師、カウンセラーのほか、日本スーパーフード協会理事、メディカルスーパーフードマイスター講師として活躍。
ラジオNIKKEI「井手口直子のメディカルCafé」にてパーソナリティを務める。
日本人の2人に1人は発症するといわれているがん。その原因の1つとして、食習慣も大きく関わっているようです。毎日の食習慣を見直すことは、がんの予防につながるとされています。がんの予防に効果が期待できる食習慣とはどのようなものなのでしょうか?詳しくみていきましょう。
がんは、もともと体内で正常に働いていた細胞のDNAが様々な原因により傷つけられることで発症します。傷ついたDNAががん細胞に変化、そのがん細胞が増殖したり、体のあちこちに転移するのが特徴です。
がんを引き起こす原因は様々。遺伝性の場合もありますが、多くの場合、食習慣や喫煙、飲酒などが大きく関わっているといわれています。
例えば、脂肪の摂り過ぎは、大腸がんや乳がんをはじめとして、ほぼすべてのがんに、塩分の摂りすぎや飲酒、刺激物の摂取などは胃がんに関係しているようです。また、食習慣、生活習慣だけではなく、ストレスや紫外線などによる活性酸素が原因となっている場合もあります。[注1]
がん予防の食習慣のカギは、野菜、果物、豆類、きのこ類、海藻類などの植物性食品を積極的に摂ることと、塩分を控えめにすることです。特に、がんを引き起こす原因の1つとされている活性酸素を抑えるため、抗酸化作用のある食品は意識的に摂りたいもの。
ビタミンE,C,β-カロテンは強い抗酸化作用をもつため、抗酸化ビタミンともよばれ、植物性食品に多く含まれています。
体の抵抗力を高めるということも、がんの予防につながります。体を守る免疫力を高める食品も、食習慣の1つとして積極的に摂取してみましょう。
免疫は、たくさんの免疫細胞が集まって構成されています。これらの免疫細胞の多くが、腸内に集まっていることから、腸内環境により免疫力が左右されるのです。つまり、腸内環境を正常に保つことが、免疫力を高めることにつながり、結果としてがんの予防にもつながると考えられます。
食物繊維は、腸内環境を整える働きで有名な栄養素です。さらに、体内に入った有害物質の吸収を抑え、排出する働きもあるため、がん予防に効果が期待されます。
ビタミン、食物繊維の摂取により、がん予防効果が期待できるとお話してきました。実はスピルリナは、これらすべてをカバーしている食品です。普段の食事にプラスすることで、がんに負けない体づくりにつながると期待されます。
また、スピルリナの特徴でもある色素タンパク質、フィコシアニンには、強い抗酸化作用があるとされており、がん予防におけるスピルリナの有効性を高めているといえるでしょう。
がん予防におけるスピルリナ摂取の有効性については、世界中で様々な研究がされています。研究対象はマウスなどの実験動物ではありますが、スピルリナの投与による胃がん、皮膚がんの予防作用、がんの浸潤・転移阻害作用、口腔がんの進行予防効果など、その他多くの研究により、スピルリナの抗腫瘍作用が確認されています。[注2]
まとめ
井手口さんからアドバイス
国民病とさえいわれているがん。発症には、毎日の食習慣、生活習慣が大きく関わっています。これらを見直し、より健康的な習慣の実践を心掛けることは、何よりのがん予防策といえるでしょう。様々な栄養成分を含み、がん予防効果が期待できるスピルリナを毎日の食習慣の1つとして始めてみるのもよいかもしれません。
[注1]:中村丁次「栄養の基本がわかる図解辞典」2005、成美堂出版
[注2]:http://www.nibiohn.go.jp/eiken/hn/modules/pico/index.phpcontent_id=281&page=print.html
国立健康・栄養研究所「健康・栄養フォーラム“健康影響評価:スピルリナ”」