スピルリナをより気軽にチャレンジしてもらうべく、「Spira Style」ではスピルリナが藻からサプリになるまでの過程を紹介しています!スピルリナ販売のため、世界で初めて管理培養に成功した「DICライフテック」に取材し、スピルリナの製造について教えていただきました。
今井康行さん
DICライフテック商品開発担当
今井康行さん
カリフォルニアの自社ファームでの勤務を経験。DICライフテックのスピルリナ商品の開発・栄養研究を担う。
地球が誕生した約46億年前。最初の植物の仲間は、約30億年もの昔に出現しました。藍藻の仲間であるスピルリナも、そのとき一緒に生命として誕生したのではないかと言われています。
つまりスピルリナは、人間よりもずっとずっと昔から地球に存在し続けている生物なのです。
太古から地球に存在しているスピルリナですが、人間が発見したのは地球の歴史からみればごく最近のこと。ドイツの藻類学者ドゥルピン博士が、1927年にスピルリナを発見し命名しました。栄養価が注目されるようになったのは、さらに後の1960年代です。
ただし、文明人に発見されるよりもずっと前からすでに、スピルリナが自生している湖の周りの原住民は、スピルリナを食糧として食べていたそうです。実際の人間とスピルリナの出会いはもっと早い時代だったのかもしれません。
それほど昔から存在しているスピルリナは、なぜ一部の周辺住民にしか認知されていなかったのか。それは理由は、スピルリナが育つ環境にあります。
高温で強アルカリ性という、生物が繁殖しにくい特殊な条件がそろっていなければ、スピルリナは生育しません。しかも、強力な太陽光も必要です。
自然の中にその条件を満たしている湖は、ごく限られた場所にしかありません。スーパーフードとして広まるまでに時間を要したのはそのためです。
サプリなどに用いられているスピルリナは、人工池で培養されているものです。
生育する条件に合う地域を探し出し、自生している熱帯の湖と同じ温かくて綺麗な水の中で「光合成培養法」によってスピルリナは育ちます。
DICライフテックでは、当初タイでスピルリナの培養を始めました。 しかし、強い陽ざしの照りつける南カリフォルニア内陸部の、コロラド川付近が最適だと判断。今ではカリフォルニアを本拠地とし、自社ファームで一貫してスピルリナを生産しています。
スピルリナは、気候が温暖なことに加えて、年間降水量が比較的少ない地域で生産しています。スピルリナの品質保持のために人工池の水質を清潔に保つ必要があるからです。
ほかの生物が生息するのが難しい強アルカリ性であること、そして綺麗な環境であること。このように特殊な環境で育成するスピルリナの培養のために、DICライフテックでは日々研究を続けています。
スピルリナの特徴の1つが、青緑色とも藍緑色とも言われる見た目の色合い。特徴的な色合いのもとは、スピルリナに含まれる色素です。
フィコシアニンはスピルリナ独自の色素成分で、青い食用天然色素としてアイスやガム、キャンディーに利用されています。緑だけでなく、青や黄色などが交じり合ってスピルリナの鮮やかな色ができているのです。
人工池で育ったスピルリナは、工場内でスピルリナ粉末に加工されます。
製造過程で、スピルリナ本来の栄養が損なわれてしまってはもったいないです。DICライフテックでは、加工を経ても、栄養成分が存在するよう独自の方法で生産しています。
普段何気なく口にしているサプリですが、こうして原料について詳しく取材すると、改めて生物の力の素晴らしさがわかります。そして自分が口にするサプリや食品のことをきちんと把握することは不安や誤解を取り除く意味でもとても大切なことだと思いました。
しっかりと品質管理しているメーカーのサプリなら、気軽にスピルリナ生活を始められそうですよね。今後さらに開発が進み、スピルリナの新商品がまた発売されるかもしれません。それもまた楽しみです。
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