当サイト「Spira Style」ではスピルリナを取り入れた生活をご提案するため、美容と健康の多角的なアプローチを指導してくださるスーパーフードエキスパートに監修いただきました。
高木沙織さん
スーパーフードエキスパート
高木沙織さん
スーパーフードエキスパートのほか、ビューティーフードアドバイザー、ヨガインストラクターなどの資格を持ち、食と美容・健康の多角的にサポート。執筆・イベント講師・メディア出演などマルチに活躍。
甲状腺とは体の新陳代謝を促進する「甲状腺ホルモン」を分泌する器官です。
ちょうど喉の中央あたり(喉ぼとけの両側)にある器官です。
甲状腺にはその働きが必要以上に亢進してしまう「甲状腺機能亢進症(バセドウ病)」と逆に低下してしまう「甲状腺機能低下症」があり、女性に多い疾患とされています。
甲状腺に関する栄養面で特に問題となってくるのが「ヨード」という栄養素です。
ヨードは甲状腺ホルモンの原料となり、海産物に多く含まれています。
日本人は昔からのりなどの海産物を摂取する食文化があるため、必要十分量のヨードを摂取しているといわれています。
意外かもしれませんが、機能亢進症の人よりも、機能低下症の人のほうがヨードの摂取に気をつけなければなりません。
機能低下症の場合、ヨードを摂りすぎてしまうと、脳がホルモンのバランスを取ろうとして、逆に甲状腺ホルモンの分泌を抑制してしまうため、病状が悪化してしまう恐れがあるためです。[注1]
体内のヨード量が過剰になってしまうと、甲状腺ホルモンの分泌が抑制されてしまうために、機能低下症の場合には、ヨードを多く含む昆布やひじきなどの海藻の摂取が制限される場合があります。
スピルリナは藻類ではありますが、昆布などの海藻類とは違い、ヨードがほとんど含まれていないのが特徴です。
そのため、ヨードを気にする人でも摂取は可能であるとされています。
基本的にスピルリナにはヨードがほとんど含まれていないとされていますが、商品によっては一定量含まれてしまっているものもあるようです。
そのため、特にヨードの摂取を気にしている人はスピルリナを選ぶ際に、パッケージに示されている成分表示などをよく確認するようにしましょう。
また、甲状腺の病気などで治療・服薬している人は、念のためにスピルリナの摂取前に医師に相談することをおすすめします。
まとめ
高木さんからアドバイス
スピルリナは藻類の一種であるものの、海藻類とは大きく異なる組成でできています。
そのため、海藻類の多食によるヨード過剰摂取のように、ヨードの心配はほぼないといってよいでしょう。
しかし、数あるスピルリナ商品の中には、ヨードが一定量含まれているものもあるようです。
甲状腺機能低下症などヨード摂取に制限がある人については、スピルリナの摂取前に一度医師に相談してから摂取したほうが不安も拭えるでしょう。